天才になれなかった全ての人へ
「天才になれなかった全ての人へ」
このキャチコピーの漫画を知っていますか?
「左ききのエレン」という漫画だ。
もともとネットで公開されており今はたまにでる原作者のかっぴーによる新作と
絵描きのnifuniが描くリメイク版がジャンプ+で読むことができる。
ざっくりあらすじを紹介すると
大手広告代理店で働く駆け出しクリエイター「朝倉光一」を中心とした人間関係を描く漫画です。ちなみにタイトルの「左ききのエレン」とは光一が高校生時代に出会った天才的な絵を描く女の子のこと。
この漫画は大人のための漫画だ。とくに社会にでて2.3年仕事をした人には響くのではなかろうか。
仕事に対する格言もたくさん出てくる。
サラリーマンの種類について
集中力の種類
このへん最高にわかりやすいでしょ?
この漫画アツいのだ。とにかく。
このシーン好きなんだよね。
ほらな?アツいだろ?
そもそも「天才になれなかったすべての人へ」ってコピーすごくないですか?
ほぼすべての人に向けてじゃん・・・
ってなるよね。
この漫画に出てくる天才になれなかった人というのが光一のことだ
光一は高校時代「自分より絵の上手い高校生はいない」と思っていた。
そのため横浜美術館に落書きがされたとき光一が疑われるのだがその落書きをみた光一は
「俺の100倍上手いじゃねぇか・・」と挫折するのだ。
そこから美大を経て広告代理店に入ったあとも光一は自分よりも才能のある人間に囲まれてしまう。
「それでも何かにならなきゃ退屈で生きてけねぇ」
もうこのシーンだけでヒリつく。
こんな光一と対比で描かれるのが
山岸エレンだ。
エレンが持っているものは才能だけ。作中で才能だけのクズという表現すら出てくる。
そんなエレンの苦悩が普通のことができないということ。そう光一が憧れ続ける天才エレンが憧れるのが光一なのだ
「普通じゃないのが恥ずかしい」
凡才と天才の対比
そしてときおり凡才の胸がヒリつくぐらいのパワーワード。
仕事もある程度こなせるようになってきて
なんとなく仕事をして「つまんねえなぁ」って思っている人ほど読んでほしい。
ちなみに僕は
それなりの年数会社で働き転職や「なんかやってみてえなぁ」なんて思っているときに
この作品にであった。
怖かった。自分は光一以下だった。あんなに苦悩して生きてる光一より酷かった。やりたいことを見つけその世界で才能が開花するのをただひたむきに待っている光一に対し
僕はただぼーっと時間だけが過ぎていく毎日。
こんな必死に仕事したことがあっただろうか?
夜中だれもいない事務所でガッツポーズしたくなるような仕事をしただろうか。
そのくせチャンスを待っている。動かずに何もせずにチャンスが来たら動こうと思っていた。
そんじょそこらの自己啓発本なんかよりよっぽどためになるよ。
社会人3年目~の人たち
30代になり漠然となにかをしたいと思っている人たち
あんたたちはこの漫画に出てくるキャラクターより全力で生きてるか?
考えて考えて生きてるか?
なにかを漠然と考えていて何も行動できてない人たち
一度読んでみたらどうだろうか。きっとヒントが見つかるはずだ。
ちなみに原作者のかっぴーは
「アントレース」という作品と「アイとアイザワ」という作品も書いているので是非
とくにアントレースは左ききのエレンと同じ世界観の別の人間軸なのでファンはうれしい。
foufou旋風
みなさんfoufouって知ってますか?
レオナルド藤田じゃないよ。
ファッションブランドfoufouです。
まあ雑に説明しちゃうと店舗を持たず店舗にも卸さず
ネット通販でのみ買えるブランドです。
InstagramとTwitterでデザイナーことマールコウサカさんが情報発信している。
ちなみに商品は毎回即完。すごい。
「夏をドラマチックに」と銘打った真っ赤なワンピース本当にドラマチックだった。
僕は割と初期から、見守るというとおこがましいが見てきたので
経緯を思い出していきたい。
もう削除されてしまっているが初期は普通のインスタグラマーのような人だった。
キノコヘアーで黒ぶち眼鏡、白のタートルネックに古着のバーバリーにおじさん臭いスラックス。こんなスタイルが彼の定番でよく服装をアップしていた。ラコステのポロシャツタックインもこの人のイメージだった。
あとはイイキョクキイテキョクモゲンキというアカウントで好きな音楽を紹介したりSpotifyの良さを伝えてくれたり「サブカルに精通した人」と言ったイメージだった。
職業欄にデザイナーとかクリエイターとか入れててストーリーで難しい音楽聞いてるスクショ貼ってるやついるでしょ。あんなイメージだった。
ただ彼がほかのインスタグラマーと違ったのは
やたらと長文で消費するということを問題視していたのと
服を作るといっていたこと。
覚えている限りで恐縮だが「服が好きで高い服も買ってきていたが買うことに疲れてきて高い服を着ている奴に腹がたってきた。だから健全に消費できる金額でかっちょいいブランドを作る。」みたいな感じだったと思う。違ったらごめん。
僕としては最初よくいるデザイナーとかクリエイターとか名乗るだけ名乗って「んで、こいつ何やってんの?」ってタイプの人だと思っていた。
それがあれよあれよと知り合いのクリエイター達と共同で宣材写真をとり
毎回カメラマンやモデルさんをタグ付けしてるの本当に好感高かった。
最初は古着のバーバリーのコートをあさり#ババハンと名付け、古着で安く消費することを促し、次はワンコインフーフーと題し
即興プリントのTシャツを500円で販売していた。
500円という値段については何年も着てもらうというわけでも大事に大事にしてもらうのではなくとにかく着てボロボロになったら捨てる。いつかふとワンコインでフーフーのTシャツを買ったと、その思い出や経験を販売しているといっていた。
このときのマールさんの言葉で「穴が四つ空いてたら洋服だ」といっていたのは本当によく覚えていて、このあたりからマールさんの活動を意識的に見るようになった。
このあたりからは認知度もぐんっと上がりマールコウサカという名よりもファッションブランドfoufouの認知度があがってきた。
先述した「夏をドラマチックに」の真っ赤なワンピースやギャザーたっぷりのワンピースなど。ヴィンテージディテールを使用し古着で見つけるとボロボロか高すぎるものをイメージしてるのかな?ユーロヴィンテージのスモックっぽいもんね。foufouのワンピースは。
女性だけでなく服好きに刺さるには十分なインパクトだった。
今シーズンからInstagramのライブ機能を利用して商品紹介をはじめた。
内容としてはマールさんが司会進行をしパターンナーさん?の身長違いの女性二人が試着しサイズ感やディテールを伝えるといった感じ。ちなみにコメント欄に質問すると結構タイムリーに答えてくれる。第1回目のときに「着用者の身長はいくつ?」という質問が乱立したのだが2回目以降は着用者にそれぞれの身長を書いたマスクを着用させるという革新的?なアイディアを出していた。
たしかに服に干渉せずに伝えられるもんね。理にかなっている。
常に革新的なアイディアでアパレル業界を盛り上げていこうというのが感じられる。
インスタのライブにしたってやってることは単純明快、とってもシンプルなんだけど誰もやってなかったもんね。やっぱり質問がタイムリーに帰ってくるのはうれしい。問い合わせとかめんどくさいし。
あれはセレクトショップとかもやればいいのにね。ストーリーより分かりやすいよ。
先日紹介していたワイドパンツも素敵だった。柔らかい素材感であれもきっと即完なんだろう。とにかく新しい発想で自己プロデュースを続けるfoufou、マールコウサカの活動から目を離せない。
ユニクロ最高!!なんて大声で言ってるデザイナーはマールさんしか知らないし
古参ファンとして今後の活動をしっかりと見守っていきたい。
メンズラインが出来た時はいち早く教えてね。
おいら古参ファンだからね。